本日の薬膳「スイカズラ」のお話
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本日の薬膳「スイカズラ」のお話
初夏に白と黄色のかわいい花をつけるスイカズラのつぼみは、漢方では「金銀花(きんぎんか)」と呼ばれる生薬になります。
また、緑のまま冬を超すことから、葉や茎は「忍冬(にんどう)」と呼ばれます。
日本各地に自生していて、ちょっとした山道や川辺にたくさん見かけることが出来ます。
金銀花を含む漢方で一番有名なのは「銀翹散(ぎんぎょうさん)」。
インフルエンザの特効薬です。
金銀花は抗ウイルス、抗菌作用に優れ、熱を冷まし、痛みを取ることが出来ます。
(コロナ禍に入ってからは、新型コロナウイルスに対する抵抗性の改善が報告されています。)
近年はその美肌作用(美白)も知られ、化粧品にも使用されています。
英語ではhoney suckleと呼ばれ、訳すと「蜜を吸う」となりますが、いい香りの花から、おいしい蜜が取れます。
また、開花時期に花を収穫し、焼酎やホワイトリカーに浸すと、そのお酒がおいしい薬酒になります。
もちろん、風邪をひいたときにどうぞ。
自分用にお茶にするときは、花だけでも構いませんが、茎や葉にも同様に薬効成分が含まれているので
開花時期に枝先をすべて収穫し、干して、お茶にします。
お茶も花のような香りの、少し甘いお茶となります。
花だけのお茶は、ちょっと苦くなります。
初夏につる性の植物が少し陰ったところに生えていて、白と黄色の花を付けていて、いい香りがしていたら、もしかしたらスイカズラかもしれません。
ぜひ、探して香りをかいでみてくださいね。